約90億円で売却へ!
以前の記事で、金融大手のSCBXが手掛けるタイのフードデリバリーサービスの「Robinhood」(ロビンフッド)が、7月31日を以て、サービスが終了するニュースを取り上げていました。
ただ実際には、7月30日に唐突にサービス停止を延期するコトが発表され、ズルズルとサービスが継続されていました。
で、この度、「Robinhood」事業を、タイ国内でITサービスを手掛ける「イップ・イン・ツォイ」を中心とした投資家連合に売却するコトが発表になりました。
これにより「Robinhood」の事業・アプリはサービスが継続されることに。
売却額は、最大で20億バーツ(約90億円)になる見込み。
今更、黒字化が達成できるのか?
元々、コロナ禍でスタートしたサービスでしたが、その後、「Grab」「foodpanda」「LINE MAN」に押され、すっかり影を潜めていた感じもする「Robinhood」。
赤字が続いていた事業でしたが、ここにきて、約90億円での売却。
それだけの価値があり、今後、黒字化できると見込んだと言う話ですよね、これは。
スーパーアプリの中に組み込むコトを目的として、買収するのであればまだ分かる気はしますが、「Robinhood」は確かにフードデリバリー以外も手掛けているけれども、さほど存在感を出せているとは言い難い気もするし…
まぁ、フードデリバリー業態が元から盛んなお土地柄なだけに、まだまだ成り立つと見たのでしょう。
日本のフードデリバリー業態は、既に、「Uber Eats」「出前館」「menu」「Wolt」の4社に絞られた感じがあるけれども、そこに至るまでに幾つかの企業が生まれたのも事実。
ただ売却して事業継続と言う感じにはならなかったのは、やはり日本での事業は限りがあると見られたのかな…とも(まぁ、外国資本の企業だと、そのままブランド継続使用ができないと言うデメリットもありますしね)。
買収され、事業が継続されていれば、もっと競争原理が働いていた感じもするんですけれどね…

寡占化に歯止めが掛けられるか?
それにしても…
約90億円。
フードデリバリー事業って、やっぱり人件費が大きなウェイトを占める業態。
現時点でも、トップ3に入っていないのに、それだけの買収資金をつぎ込んで、元が取れるんだろうか…と、つい思ってしまいます。
前回の記事でも書きましたが、特に黒字を出しているサービスでもなく、この4年間は赤字額が拡大している状態。
今回の事業売却で、新たな資本が入って、一気に立て直せるか?と言われたら、かなり疑問符ですけれどね。
そもそも今回のサービス停止発表後、消費者もドライバーも一定数は離れてしまったコトも、想像できますし。
ただ寡占化が進むと、消費者も働いている側もプラスに働くコトはあまりないので、これからの反転には期待したいですけれど。
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