ども。
ウバかず(@UberSaitama)です!
埼玉西部のド僻地でウーバーイーツの配達をしています。
基本、超まったりな配達パートナーです。
日本初のQコマース・クイックゲット、破産へ!
既に2022年9月にサービスを停止していましたが、ダークストア型のクイックコマースサービスの「Quick Get」を運営していた「クイックゲット」が、2023年3月15日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けたコトが明らかになりました。
2017年9月に設立し、日本初の実店舗を持たない配達専門店型のデリバリーサービスを、都内主要区をエリアに2019年からサービススタート。
“いま欲しいものが10分で届く”
デリバリー限定の次世代コンビニをキャッチフレーズとしていましたが、力及ばず…と言う形に。
2022年6月末には約3億5,000万円の資金調達を実施。
代表の平塚氏も、ForbesJAPANの“世界を変える30歳未満”30人に選出されるなど、注目度は高ったのですが…
専用アプリのダウンロード数は10万件を越えていたし、2011年11月と2022年4月を比較すると、玄関売上高は3倍にまで拡大するなど、成長を続けていたが、それでも2022年8月の売上高は約8,000万円に留まっていたのが、影響したのだろうか。
負債総額は約3,500万円とのコトなので、そこまで大きくなる前に手を打ったと言う感じがしなくもないですが、幅広い商材を扱い、営業時間も9:00~23:00と長く、対象エリア内であれば便利な存在で、今後の展開も期待できただけに、やや残念な感じも。
こうしたサービスでは珍しくタバコも買えるのが特徴だったんですけれどもね…
スタートアップ特有の廃業か?
クイックコマース事業は、やはり事業開始から利益が出るまでの我慢比べ。
資金繰りとの戦いと言う感じがありますが、そもそも収益が高い事業じゃない。
倉庫・商材・システム構築と維持・配達スタッフ。
それらを揃えて行かなければならない中で、エリアを広げて行かなければならない訳で、それでいて過度に配達価格を上げると、実店舗を持つ事業体との競争に勝てなくなりますしね。
さらに実店舗はないけれども、倉庫に商材は揃えなければならないので、食材ロスなんかも絶えず発生してしまいますしね。
一応、廃棄率は1%程度と、かなりデータ収集に基づいた運営を行なえていたみたいなのですが、売り上げが伸びる前に資金繰りが厳しくなると言うスタートアップ特有の廃業でしょうかね?
ただ実際には、「クイックゲット」は資金調達に成功していた。
一応、プレスリリースでは1配達あたりの黒字化も成功し、3年後には200店舗と言うのを謳っていたりもする。
だが、資金調達を行なった後、そこまで期間を開けずにサービス休止。
それはどうなんだろう…と言う気も。
競合他社もどんどん出てきた中で、事業展開としては先行したハズなのに、なかなかエリアも広がらず、特に大きな先行者利益を受けられないまま。
最後のエリア拡大は2021年12月に麻布十番などの港区がエリア化したのが最後。
逆に、「Uber Eats」などのフードデリバリー事業者のクイックコマース事業へ続々参入したコトもあって、先行きは明るくなかったのかな…と。
それにしても、そこまで派手にエリア拡大をしていた訳でもないし、調達した資金はどこに…?と言う感じがしなくもない。
それまでの赤字を消して、繁忙期の夏の営業を行なって、ひとまず店じまいした…と言うようにも見えてしまう。
大資本・調達力がないと厳しいのか…
日本におけるフードデリバリー業態は、既に「Uber Eats」・「出前館」・「Wolt」に加え、「menu」に絞られた感じがあるけれども、クイックコマース業態は、まだまだどこも全国的に支持を得られている状態じゃないように思う。
なのでチャンスはある。
それは事実。
ただそのチャンスをモノにするには、かなりの資金力か資金調達力がないと、ムリだろう。
日本は残念ながら赤字を出しながら規模を拡大して行くと言う経営を行なう企業が、かなり少ない。
大きな会社で言えばソフトバンクぐらいだろう。
スタートアップは、立ち上げ当初は赤字になりやすいモノ。
ただそこに理解のある支援者がいないから、やっぱり新しいモノを生み出しにくい国なんだろうなぁ…と。
今回、破産手続きを開始した「クイックゲット」。
創業者の平塚氏は、まだまだ年齢も若い方なので、次にどう出てくるのかは楽しみにはしたいけれど…
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